刃口推進で使用した昔の油圧ユニット
先日、工場の片付けをしていた時に、前から気になっていた油圧ユニットを広いところに出してきて写真を撮りました。今までレンタルにも使用していないこの油圧ユニットですが、使用した時の話を聞くと、やはり刃口推進を施工する時に使用した油圧ユニットでした。作動させる度にグリスアップが必要なのだそうです。油圧ポンプ・電動モーター・油圧配管・油のタンクで構成された、外装もない簡素な油圧ユニットです。
今から約35年前くらいに使用したっきりで、そのまま保管されていました。当時もレンタル対応をしていたようですが、油圧ユニットのレンタル用の在庫がなくなり、製造メーカーに問い合わせしたところこの油圧ユニットが完成されていて勧められたようで、すぐに購入してレンタルとなったようです。
刃口推進を施工する際に使用するジャッキは、単ジャッキ(シリンダーが1本伸び縮みする)にストラットを使用することがほとんどで、多段伸びジャッキは、機械式推進の施工が始まった頃から使用されていました。それでもこの油圧ユニットは、シンプル過ぎて故障もしなさそうです。単ジャッキの所要油量は、150t×800mmストロークでは約23リットルですから、この油圧ユニットのタンクが100リットル程ですのでジャッキ4本を使用できます。もし使用可能な該当工事でもあれば整備して作動させてみたいものです。
今頃は、油圧ポンプを作動させる電動モーターを速度をインバータで制御しますし、多段伸びジャッキでは、1本当り100~200リットル使用するので、このユニットの出番はなくなってますけど・・。
元押ジャッキの作動には油圧ユニットが必須ですが、ジャッキの所要油量と油圧ユニットの有効油量(タンク容量の80%)オイルの吐出量・ポンプを作動させる電動モーターの出力、速度調整や推進力などについては理解しておくことが施工管理の上でも良いと思います。