刃口推進(その5)
先日、刃口推進の計画についてのご質問や機材の見積依頼がありました。
呼び径はφ800mmからφ1000mmでの工事だそうで、推進延長や土質などの詳細は不明です。工事する場所も内密に、ということで計画段階で工事の費用を算出する根拠となる金額を知りたいご様子でした。私は機材屋ですので、刃口推進で使用する機材一式の明細と機材の単価を調べて見積書として作成して提出しました。工事費を算出するには、使用する機材・資材の基礎価格と各々の損料率を勘案した機械器具損料が必要になります。
この機械器具損料については、機会がある時にまた触れてみたいと思います。
今回は刃口推進(普通推進)ということで、
・普通刃口(普通土用)φ800mm
・押輪(プレスリング)φ800mm ストラット支持板 ジャッキ台 押角 推進台 ストラット単体
油圧ジャッキ 50tf×500st(元押ジャッキ) 油圧ポンプ 操作盤 油圧ホース 分流器
・油圧ジャッキ 30tf×300st(中押ジャッキ) 油圧ポンプ 操作盤 油圧ホース 中押当輪
・グラウトポンプ グラウトミキサー アジテータタンク ミキシングプラント グラウトホース
・トロバケット トロ台車 トロ用車輪
・発進坑口 到達坑口 などなど。
これ以外にも細かい資材についても機材明細と単価を記載しましたが、このように1つの推進工事で多くの機材が使用されます。これに、埋設されるヒューム管、作泥材、滑材、裏込め材などの添加する材料、価格を提示するだけでも一苦労です。
どれだけの商品知識が必要になるかがご理解いただけますね。施工会社の皆さんは、これらを準備して使いこなして、発進立坑から到達立坑までを正確に貫通させるのです。小口径推進ではヒューム管内部に入って設置するものは無く、あらかじめ発進立坑側の地上と地下で設備しますが、φ800mm以上のヒューム管では、さらにヒューム管内部を行きかいしますし、掘進中の方向確認のために測量もします。
関係者のすべての人たちは、工事をするのに果てしない知識と能力を必要とします。私は施工会社や機械メーカー方々にいろいろな教わることが多かったですし、商売もたくさんさせていただきました。そして、これからも機械屋の職務を全うしながら、皆さまのお力になれるような立ち回りを目指していこうと思います。