小口径推進・中大口径推進(その8)
日本の地形は山が多く、そして平野部や河川付近には人が多く暮らしています。平地でも丘陵地でも造成して住居が出来ますが、ライフラインも必ず建設されます。特に上下水道・ガスなどのパイプラインは地下に埋設されていますので、地下の様子を知らないと工事が進められません。家屋を建築する時も基礎工事を行いますし、何にせよ建設では事前に地盤の調査を実施してから工事は進められます。文末下に表記したものは、地面から地中にパイプを打ち込んで調べるボーリング調査を実施した記録”ボーリング柱状図(ちゅうじょうず)”というものです。
このデータは、地質がどのような種類(分類)か、地下に存在する地下水の位置や地盤の硬さ、石(礫(れき)という)があれば大きさを記載したり、地下の状態をピンポイントで調べる方法です。このボーリング調査で入手したデータをもとに、推進工事は設計・検討が進められます。これって地質学ですかね。私も全く知識はなかったですが、仕事をしながら地質については独学して、また設計・積算の手伝いによって知識を得て、工事現場に出向いて付近の地質がどのようなものかを覚え、実際の工事においても役に立つような経験と実績を関係者の方々へ伝えていきました。
日本の地形は、様々な地質状態なところが多いのが特徴だと思います。ボーリングデータをご覧の様に、深さによっても異なった地層が存在します。ですので、全国を走り回って工事に携わったことで、地質の種類についての説明や各地の地質の特徴をお伝えすることができるかなぁと思います。
まずはこのボーリング柱状図がどのようなものかをご覧いただき、推進工事での重要ポイントとご理解いただければと思いました。また、このボーリング柱状図から推進工事の検討や計画、トラブルの発生要因などを判断する重要な資料になることを、後にご説明いたします。